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情報の海の漂流者

web上をさまよいつつ気になったことをつぶやいています。

外国人への生活保護支給について

最近、外国人への生活保護支給は違法であるという意見をよく見かけるのですが、これについて根拠を問うと2010年10月18日大分地裁の判決を持ってくる、というパターンが増えています。
何故判を押したようにみんな同じ事を言うのか気になっていたのですが、これ、wikipedia-生活保護のページに記載されていたんですね。


外国籍者への保護支給裁判

2008年12月に永住権を持つ大分市内の中国籍の女性が市に生活保護を申請したが却下され、女性は不服として訴訟を起した。


2010年10月18日大分地方裁判所(一志泰滋裁判長)は「外国人には生活保護法の適用はない。永住外国人も同様」「外国人の生存権保障の責任は第1次的にはその者の属する国家が負うべきだ。永住外国人でも、本国に資産があるかどうかなどの調査が難しく無条件に保護を認めることになる」とし、生活保護法の適用は日本国籍を持つ者に限られるとして請求を棄却した[13]。弁護団によると、永住外国人に対して生活保護の受給権を認めないと明示した判決は初であるという。


また同裁判において請求の根拠とされた1954年の厚生省社会局長通知については「通知に基づく保護の性質は(行政側から外国人への)贈与。(今回、大分市は)贈与を拒絶しており、女性に生活保護の受給権はない」として却下した[14]。なお、同女性は別の裁判で、外国籍の者は生活保護法上の行政処分に対する行政不服審査法に基づく不服申立てができるとの判決が確定している。


生活保護 - Wikipedia

ソースとなっているのは大分合同新聞の記事。

永住権を持つ大分市内の中国籍の女性(78)が、外国人に対して生活保護の受給権を認め、保護を開始するよう同市に求めた訴訟の判決言い渡しが18日、大分地裁であり、一志泰滋裁判長は「外国人には生活保護法の適用はない。永住外国人も同様」として、女性側の訴えをすべて退けた。
(後略)


生活保護申請 「永住外国人も適用外」【大分のニュース】- 大分合同新聞
で、ちゃちゃっとwikipediaで調べた人がこれを論拠としている状況です。
でも実はこの判決、高裁でひっくり返っているんです。

永住外国人「生活保護の対象」=大分市の却下取り消し−福岡高裁

 大分市に生活保護申請を却下された永住資格を持つ中国籍の女性(79)が、「外国人にも受給権があり、保護が必要な状態だった」として、市を相手に却下の取り消しなどを求めた訴訟の控訴審判決が15日、福岡高裁であった。古賀寛裁判長は訴えを退けた一審判決を見直し、大分市の却下処分を取り消した。
 原告弁護団によると、行政措置として行われてきた外国人への生活保護について、法的保護の対象と認めた判決は初めてという。
 一審大分地裁は昨年10月、「外国人には生活保護法の適用はなく、永住資格があっても同じだ」などとして請求を退けていた。
 これに対し、古賀裁判長は「難民条約の批准や外国人に対する生活保護の準用を永住外国人に限定した指示(1990年)により、国は一定範囲の外国人も法的保護の対象とした」と判断。その上で、女性は生活保護が必要な状態だったと認めた。(2011/11/15-21:20)


時事ドットコム:永住外国人「生活保護の対象」=大分市の却下取り消し−福岡高裁
しかし、wikipedia-生活保護-外国籍者への保護支給裁判 の項目にはこの判決が掲載されておらず、最新情報が反映されていない状況です。
そのため、wikipediaを読んだ人の一部が地裁の判決を確定事項であるかのように思い込んでいるんです。
そして、「外国人への生活保護支給は違法である。根拠は2010年10月18日大分地裁の判決だ」と主張しているわけです。
しかし現時点では地裁の判決を根拠にする言説は正しくないわけです。
将来的に高裁の判決が最高裁でひっくり返った場合には話が変わってきますが。

補足、生活保護と海外旅行について

以前

という記事の中コメント欄で生活保護と海外旅行について取り上げた。
コメントしてくれた方は、海外に行くこと自体が、生活保護の趣旨目的に反するので認められないという考え方で、それに対して僕は
共同通信の報道を引いて、行くこと自体は禁止されていないが、旅行費分は保護費が差し引かれる可能性はある事を提示した。


海外旅行中も生活保護対象 最高裁、渡航費減額は可能
 生活保護を受けている大阪市東淀川区の男性が、海外滞在を理由に滞在日数分の保護費を区福祉事務所が減額したのは違法として、処分取り消しを求めた訴訟の上告審判決で、最高裁第1小法廷は28日、「住居が国内にあれば、海外滞在期間中も生活保護の支給対象になる」との初判断を示した。
横尾和子裁判長は一方で「海外渡航費は本来、生活費に充てるべきで、その限度で差し引くことは妥当」と判断。請求を認めた1、2審判決を破棄し、男性敗訴とする判決が確定した。
海外旅行中の生活保護打ち切りは全国的になされている運用。行政は見直しを迫られるが、判決は旅行費分をカットできると認めたため、受給者には必ずしも有利とはいえないようだ。
判決によると、男性は2001年4月から生活保護の支給を受けていたが、同年6月に11日間、求職活動を理由にタイに滞在。帰国後、「生活扶助費」として、交通費や滞在費計約7万円の支給を区福祉事務所に申請した。
しかし、却下された上、9月分の保護費支給の際、タイに滞在した11日間に相当する約3万3000円が差し引かれた。


海外旅行中も生活保護対象 最高裁、渡航費減額は可能

この件についてその後も調べていたのだが先日、「人権と部落問題 2011年 02月号」に関連する記述があったので、例外事項として提示しておく。

その後、全国各地で「中国残留孤児国家賠償請求訴訟」が起こり、二〇〇七年東京の和解に倣うという形で決着を迎えました。それによって、彼らが中国での育ての親の看病などで、”かえって”いる間の生活保護費が停止されることもなくなり、医療費と市内の交通費は無料ということになりました。
権と部落問題 2011年 02月号 p2

人権と部落問題 2011年 02月号 [雑誌]

部落問題研究所 (2011-01-27)

中国残留邦人と生活保護については

に以下のような記述もある。


中国および樺太に残留された邦人の皆様は、戦後の混乱の中、肉親と離別するなどし、国外に残留を余儀なくされ、長年筆舌に尽くせないご苦労がありました。ようやく日本に帰国されたときは、年齢を重ねて中高年となっていたため、日本の教育も受けられず、日本語の習得には大変な困難があり、言葉が不自由なため就労も思うようにはいかず、安定した職も得られませんでした。また、戦後の高度経済成長の時期には国外にいたため、他の日本人とは違いその恩恵を受けられませんでした。このため、帰国後も懸命な努力をされましたが老後の準備が十分できず、多くの人は生活保護に頼って生活をしており、また、言葉が不自由なため地域にもとけ込めず、引きこもる方々もおられました。

昭和20年当時、中国の東北地方(旧満州地区)には、開拓団など多くの日本人が居住していましたが、同年8月9日のソ連軍の対日参戦により、戦闘に巻き込まれたり、避難中の飢餓疾病等により、多くの方が犠牲となりました。このような中、肉親と離別して孤児となり中国の養父母に育てられたり、やむなく中国に残ることとなった方々を「中国残留邦人」といいます。同様に、樺太にも多くの日本人が住んでいましたが、様々な事情が障害となって樺太に残留した方々を「樺太残留邦人」といいます。

このような中、中国残留邦人等の皆様への新たな支援策を実施するため、「中国残留邦人等の円滑な帰国の促進及び永住帰国後の自立の支援に関する法律の一部を改正する法律(平成19年法律第127号)」が成立し、その一部が平成20年4月1日から施行されることに伴い、「中国残留邦人等に対する支援給付制度」が開始されました。

「中国残留邦人等に対する支援給付制度」における支援給付の給付の範囲等については、基本的に生活保護法の取扱いを準用することとなりますが、一部については中国残留邦人等の特別な事情に配慮して生活保護法とは異なる取扱いが行われます。


中国残留邦人等に対する支援給付制度について/滋賀県

この辺の例外事項を当時提示できなかったのは、不勉強だったなと思いつつ、補足記事を書いてみた。

そもそも働かないほうが得なのである。

の続き。

今回使う資料は全て過去ログからの使い回しなので、常連の方は退屈かもしれませんが我慢してください。
各資料について興味を持った方は保育 生活保護カテゴリーの記事に詳細が載っていますのでそちらを参照してください。
(pcの場合サイドバーから飛べます)


今回は基本的に金銭的コストの話をします。
条件確認

  • 母子家庭
  • 三児の母
  • 下の子は0歳児
  • 実家は遠い
  • 生活保護費15万円


この条件では働かないほうが得をします。
誰が得をするのかというと、「みんな」が得をします。

さて問題です。


Q 0歳児を保育園に預けると公的コストはいくらかかるでしょうか?


A:生活保護費よりはるかに高く付きます

園児一人にかかる費用と(月額

クラス 園児1人にかかる費用
0歳児 429,937円
1歳児 208,365円
2歳児 186,233円
3歳児 109,309円
4・5歳児 98,108円

保育園の運営費用負担割合と園児一人にかかる費用と保護者負担額 | 板橋区

まぁ月額数十万円かかるんですね。
高い地域だと一人月50万を超えています。
(乳幼児の保育については、保育園よりコストが安い方法が模索されていますが、2006年時点ではスタンダードではありません。鳩山政権時代にこの手の改革をする話があったのですが、首相交代と子ども手当の財源問題でうやむやになったと認識しています)
何故こんなにお金がかかるのかというと、0歳児いうのは手間がかかるので、職員一人に付き3人が限界というのが原因です。
園児の年齢が高くなるにつれ、職員一人で対応できる園児の数が増え、コストパフォーマンスが上がります。
乳児の保育は規模のメリット・集中によるコストダウン効果が低いわけです。


それと保育園というのは、仕事に行く前に子どもを預け、仕事が終わった後に迎えに行くシステムなので、親よりも、職員の方が(延べ)労働時間のが長くなり、人件費がかさむというのも大きいです。



人件費というのは、給料だけではなく、法定福利費等も含みます。
法定福利費というのは社会保険や労働保険といった社会保障費のことだと思っていれば、大体あってます。


0歳児を保育園に預けて働き、生活費を稼ぐという選択は、相当時給が高くない限り、公的負担的には赤字なわけです。
うちの母親は母子家庭で生活保護のお世話にならずに育てたのに、みたいな意見もありましたが、子供が3歳になるまでは「生活保護+育児に専念」のほうが、多分「みんなのため」でしたよ。
基本的には働けば働くほど赤字が増えていくので。
(このみんなのためという考え方、僕は大嫌いなのですがね、)
で、生活保護+兼業主婦(夫)というのは、子供が幼いうちは大赤字です。
それと生活保護費の中で一番お金がかかるのは医療費なので、健康を崩されるのはさらにまずい

無茶をさせるとろくなことになりません。
公的コストの話だけをするならば、三歳未満の子どもを持つひとり親世帯の生活保護受給者を働かせるというのは物凄い悪手です。

つまり

生活保護問題に限らず乳児保育というのは金銭的には大赤字だけど、それ以外のメリットがあるからやっているわけです。
人権の問題とか
キャリアの問題とか
職業訓練の問題とか
労働というのは給料の何倍もの経済効果があるとか
クオリティ・オブ・ライフの話であるとか。
集団生活による社会性を身につけるとか
社会からの孤立状態を軽減するとか
色々意味があって、僕は必要な制度だと思っています。
働きたい人は働けたほうがいい


でもね、三歳未満の子供を持つ親に無理して働かせる程の金銭的メリットはないです。

現状では、子育てのある時期において専業主婦(主夫)の方が安く付くことは考慮すべきだと思います。
子どもが小さいうちは生活費を支給して、「お願いですからご自分で子どもの面倒を見てください」とやったほうが安いのに、働かせる意味っなんだろう?
働く意味ってなんだろう?
という議論になるんじゃないかと思います。

個人的意見

この手の問題に対して生活保護のような使い勝手の悪い制度を使わざるを得ない日本の法制度に問題がある。
何らかの改革が必要と考えています。


人口ミラミッド的には次の衆議院総選挙までには少子化問題の抜本的な解決をしないとアウトなんですけどね。

じゃあ一日食費250円で生きていけるの?

一日食費416円で生活していたら、贅沢と言われてフルボッコ の続き。


うーん。みなさん


内容を見るに、2009年4月の生活保護の母子加算削除をテーマにした番組のようだ。

この一文をさらっと無視しないでください。
これポイントです。


小泉政権のもとで厚生労働省は生活保護費圧縮に着手。05年度から07年度に16歳〜18歳の子どものいる母子家庭の加算を廃止し、07年度から今年4月にかけて15歳以下の母子加算をゼロにした。合計204億6千万円の削減だが、厚労省は母親の就労促進費の給付を差し引き、164億5千万円の削減としている。
( 2009-05-13 朝日新聞 朝刊 政策総合 )


母子加算の廃止 とは - コトバンク


要はね、あの生活費が2万円減らされるけど、どうするのってテーマの番組だったんですよ。
生活保護費が足りないから増やせという話ではなく、2万円減らされたら厳しいって話なわけです。
その辺誤解している人が多かったように思います。



三年で2万が無くなる…… って書いてありますよね?


で、2009年まで三年、ということで、あの番組の放送時期は2006年頃です。
現在の感覚をそのまま適用すると色々的外れになります。

例えば携帯料金。

当時はゼロ円携帯等で初期費用が安く月額使用料高い料金体制が主流でした。
携帯電話の料金プランが現在のシステムになったのは2007年の11月頃です。
僕はあの料金プラン変更で、携帯の維持費が1/3になったのでよく覚えています。
それと、当時はパケホーダイは、高額プランのみ対応していました。


これまでは、月額6,600円(税込6,930円)のタイプM以上のプランからご利用可能でしたが、今後は、月額3,600円(税込3,780円)の「タイプSS」でもご利用可能となり、例えば「ファミリー割引」と「いちねん割引」を組み合わせた場合、月額5,900円(税込6,195円)注意2 からiモードを定額料金でご利用いただけるようになります。
さらに、中学生以下およびシニアのお客様は「ファミ割ワイドTM」でもご利用いただけます。
報道発表資料 : FOMAの全ての新料金プランで「パケ・ホーダイ」がご利用可能に | お知らせ | NTTドコモ


今とは全く異なった料金体制だったので、今の感覚で高い安いを述べるのは正しくありません。


また、当時は携帯電話で登録する人材派遣が幅を効かせていたことも覚えておくべきでしょう。
日雇い派遣ですね。

例えば児童手当

政権交代であれほど、「子ども手当子ども手当」騒いでいたじゃないですか。
児童手当って名前が出た時点で、最新の情報ではないですね。

生活保護費は21万ではなく15万

児童手当

生活保護じゃなくなっても児童手当ってもらえたんですよ。


児童手当の対象となるのは、0歳以上12歳に到達してから最初の年度末(3月31日)までの間にある児童である。日本の大多数の小学校は強固な年齢主義によって運営されているため、この期間の終了時点と小学校六年生の修了時点が重なる例が多い。このため、制度案内書のみならず児童手当法の本文附則でも、この年齢期間の者を「小学校修了前の児童」という表現で呼んでいるが、完全に年齢が基準であり、学歴や学籍は一切要件になっていない。例えば、児童が就学猶予等の理由によりこれ以降の時期に小学校6年生以下であったとしても、支給の対象にならないし、外国の小学校をすでに卒業していた場合でも、期間内であれば対象になる。なお、2010年に成立した子ども手当法では、この「小学校修了=12歳」に加え、新たに「中学校修了=15歳」、「高校修了=18歳」という、年齢主義に基づいた表現が組み入れられている。


児童手当 - Wikipedia

でもって、子供三人の場合の児童手当の所得制限は550〜650万円位でした。
つまり、生活保護と比較されるようなワーキングプアな人は、ほぼ貰えるお金なんですね。

児童扶養手当

児童扶養手当も生活保護とは関係なしに貰えるお金。


児童扶養手当(じどうふようてあて)とは、父母が離婚するなどして父又は母の一方からしか養育を受けられない一人親家庭などの児童のために、地方自治体から支給される手当である。


児童扶養手当 - Wikipedia

所得によって貰える額が変わります。

なんでそんなに必死に学資保険貯めるの?

まず、高校無償化が決定する前だったのと、生活保護受給者の大学進学が認められていないからです。
こんなブログがあります


「生活保護世帯の子どもたちに大学進学の道をつくる会(仮称)」準備会ブログ

生活保護世帯の子どもたちが高等教育を受けようとすると、世帯分離させられ生活保護は打ち切られることで生活扶助や医療扶助などといった生活に必要な保障が受けられなくなります。それらを高等教育を受ける場合でも、そのまま生活保護を受けられるようにという趣旨からこの準備会を立ち上げました。

しかし、現役大学生たちから悲痛な叫びも聞いてきました。バイト漬けで、そのシフトの関係で授業に出られない学生もいます。学生の貧困問題の一例として高学費の問題がありますが、もう一つまだ取り組みが行われていない生活費の問題があります。

現時点で会の名称は立ち上げたときのままですが、学生全般の生活面での貧困問題(学生の貧困問題)に取り組んでいきたいと思います。


「生活保護世帯の子どもたちに大学進学の道をつくる会(仮称)」準備会ブログ

つまり、生活保護を受けたままでは大学に行けない。大学に行くためには子供は一人暮らしをして自力で生活費と学費を稼がなければいけない、そして親は金銭的援助が出来ない、ということです。

そういう状況なので、問題の母親はどんな状況でも学資保険を維持すると思います。
で、学資保険を維持して食費を減らすと一人一日250円になります。

実家や元夫に生活費を払わせろ。


補足性の原則

1. 働ける人は働いてもらう
2. 親族に生活費を出してもらう
3. 他の制度を利用してもらう
4. それでも最低生活費に足りない場合、足りない分だけ生活保護費が下りる


生活保護をスタートする前に、元夫や親族に、この人養えますか?と確認が行きます。
それで足りなかった場合のみ、生活保護が認められます。
生活保護を受けている時点で、元夫も実家も充分な経済的支援を出来ないと判断して良いと思います。

子供を手放せ

いや、公的コストが洒落にならないので、そういう発想はやめてください。

児童養護施設の場合

事務費の保護単価等(児童一人当たり)
ググって最初に出たのが埼玉だったのでこれを参照

地域区分 12/100 6/100 3/100 その他
定員
30人まで 161,750 155,170 151,870 148,580
31 〜 40人 143,330 137,430 134,490 131,540
41 〜 50 132,000 126,430 123,650 120,870
51 〜 60 128,080 122,670 119,970 117,260
61 〜 70 124,160 118,910 116,280 113,660
71 〜 80 120,250 115,150 112,600 110,050
81 〜 90 116,330 111,390 108,920 106,450
91 〜 100 112,410 107,630 105,240 102,840
101 〜 110 110,800 106,070 103,700 101,330
111 〜 120 109,180 104,500 102,160 99,830
121 〜 130 107,570 102,940 100,630 98,310
131 〜 140 105,950 101,380 99,090 96,810
141 〜 150 104,330 99,810 97,550 95,300
151 〜 160 103,690 99,200 96,960 94,710
161 〜 170 103,060 98,590 96,360 94,130
171 〜 180 102,420 97,980 95,760 93,550
181 〜 190 101,780 97,380 95,170 92,960
191人以上 101,150 96,760 94,570 92,380

子供三人だと事務費だけで一ヶ月30万円位かかるわけです。
なお事務費というのは人件費、光熱費などのことで、子どもの養育費は別額です。
まぁ合計で100万覚悟したほうがいいんじゃないかと思います。

さて問題、4人家族で月15万円支給の生活保護とどちらが「我々の財布」を圧迫するでしょうか?

じゃあ里親は?

里親手当 72000円(一人目) 養育費が50000円 その他合わせて年間200万円くらい。
三人だと600万円
さて、4人家族で月15万円支給の生活保護と比べてどちらが「我々の財布」を圧迫するでしょうか?

そもそも生活保護受給者には健康で文化的な最低限度の生活を営む権利があります。

を参照してください

時間がある人は

も読んでみてください。
今回の話についての簡単な補足です。

リソースの話

リソースの話をしておこうかな。
まず基本的な話ですが「お金」、「時間」、「体力」、「人」といったリソースはある程度互換性があります。

つまり、「お金」を使えってタクシーに乗れば「体力」や「時間」を節約できるとか、
引越の手伝いを友人に頼めば、「お金」が節約できる、とかそういうことです。
何らかのリソースが不足すると、それを補うために他のリソースが消費され、全体として苦しくなる、とも言えます。

一人親世帯の場合

一人親世帯の場合、まず「人」というリソースが足りません。
通常、「人」の不足を補うために、「時間」というリソースが消費されます。
つまり、家のことが忙しくて、他のことをする時間が無くなるわけです。
その結果、残業ができなくなったり、フルタイムで働けなくなって、「お金」というリソースが足りなくなります。
それで福祉のお世話になったりするわけです。

実家の助けがあると随分違う

要するにひとり親世帯は主に「人」が足りないことが原因で色々大変なわけです。
例えば母子家庭よりも経済的に豊かなことが多い父子家庭でも貧困状態になるケースが見られます。
そしてその貧困は実家の助けがあるかどうかで随分変わってきます。

『貧困研究vol3』「ひとり親家族からみた貧困」よりグラフ作成。amazon 楽天
単位は%。
実家の経済力に加えて、家事や子どもの面倒を見てくれる人がいるため、「時間」を節約できることも大きい。
仕事に専念できるわけです。

問題の家庭の場合。

416円で取り上げた家庭の場合。
「母子家庭」、「失業中」、「実家が遠い」とあらゆるリソースが欠如しています。


それでもこの家庭が機能しているのは何故か?理由は二つあります。

  1. 生活保護による金銭的支援
  2. 友人による支援


生活保護は分かりやすいので説明を省略します。
友人による支援はわからない人もいたみたいなので解説します。


「子供や母親の服を譲ってくれる」「面接に行く時に子どもを預かってくれる」
この辺が友人による支援です。

子供服は買うとお金がかかりますし、ベビーシッターを頼むと一日1万とか余裕で飛びます。


病児保育をやっているフローレンスの代理知事、駒崎弘樹さんによると、ベビーシッターは、東京相場で一時間1500円から2000円かかるそうです。

この家庭は、「人」を他のリソースに変換することでどうにか機能しているわけです。
言い換えると、「友達に助けてもらっているからやっていける」ということになります。

携帯電話は人間関係を維持するための必要経費である

人間関係というのは、定期的にコミュニケーションを取らないと腐ります。
疎遠になり、友達がいなくなります。
この家庭の場合、友達がいなくなると、明らかに出費が増えます。
タダで貰えたり、安く譲ってもらえたものをお店で買わなければいけなくなるからです。

それを考えるとこの方の人間関係はお金を払ってでも維持するだけのメリットがあるわけです。
そして携帯電話は、コミュニケーションを維持するための最適なツールです。
直接会うよりも安く付きます。(飲みに行ったり、飯を食べたら数千円飛ぶ)


この方の人間関係はリソースに変換可能な「人脈」であり、それを維持するための携帯代は必要経費と見るべきかと思います。
払った金額相当のリソースが得られているので、削る意味が薄いですしね。

一日食費416円で生活していたら、贅沢と言われてフルボッコ


3人の幼い子供を女手一つで育てるシングルマザー、大西満里江さん(34歳)は現在就職活動中だ。13年前、高校時代から交際していた彼と結婚。
2人の子どもにも恵まれ幸せな家庭生活を送っていたが、転勤を機に旦那が家に帰って来なくなった。すれ違いの生活が6年、大西さんは離婚した。
その後交際した男性との間に、二男を妊るがその男性とも分かれシングルマザーになった。


出産のために生活保護を申請した大西さんだが、二男が10ヶ月になったのを機に就職活動を開始。しかし、シングルマザーの置かれている環境は
あまりにも厳しかった。保育園が決まっていないことがネックとなり雇ってくれる企業が見つからないのだ。大西さんは実家が遠く、育児を頼める親戚も居ない。


パートの就職を斡旋するハローワークの合同面接会場へ足を運んだ大西さんだが、なかなか条件に合う仕事は見つからない。近くの保育園に子供を預かってもらったとしても、
預かってもらえるのは5時まで。やはり勤務時間がネックになる。ある程度の時給も必要だ。しばらくして、84件ある求人の中から1つだけ条件に合う仕事を見つけた大西さん。
その会社は医薬品の製造工場で、勤務時間が条件を満たしており、場所も自宅から近いと申し分ない。


すぐに面接が始まり、さらなる条件を確認する大西さん。残念なことに、この製造工場は祝日出勤が条件だった。
祝日に子供を預けられる場所がない大西さんは「検討しておきます・・・」とその場を切り上げ、後日また面接で相談することにした。
大西さんの家計(子供は3人)は常に赤字、常に貧乏だ。


【支給:¥210,000】
生活保護費:  ¥150,000
児童扶養手当:¥40,000
児童手当:   ¥20,000


【支出:¥226,000】
家賃:      ¥15,000
電話代:     ¥16,000 (ケータイ含む)
食費:       ¥50,000
学用品・教育費:¥35,000
雑費・消耗品: ¥5,000
教育費:     ¥40,000
水道光熱費:  ¥20,000


「生活保護母子家庭の貧困生活 4人暮らしで支給額は21万円・・・生きる気力もない」
ttp://alfalfalfa.com/archives/2301228.html
より


こんなのが話題になっていた。
内容を見るに、2009年4月の生活保護の母子加算削除をテーマにした番組のようだ。
ネット上の反応を見ると、記事タイトルの通りだったので色々書いてみる。


うちのブログを読んでいるような人は

辺りは読んでいるだろうから、それを前提で書くと。

食費が高い?

一ヶ月50000円を4人で割ると、一人頭12500円。
一人一日416円ですが、本当に高いんですか?これ。
それなりに手間暇かければ安くすることは可能ですけどね。
0歳児を含む三人の子供を抱えた就活中のシングルマザーが、食事の準備にどれだけ時間を割けるかを考慮すると、手間暇かけて食費を減らすにも限度があります。
下の子は離乳食時期で、別メニューなので手間は増えますし、上の子の学校を考えると夕食をあまり遅くするわけにもいかないでしょう。
夕飯をスーパーの半額セールに頼る方法が上手く機能しない。
この条件で月五万なら、上手くやっている部類だと思います。
これが叩かれている状況というのはポルナレフAAの出番としか言いようがありません。

上の子は給食あるじゃん?

小学生なら給食があるから、食費はもっと削れる、という意見もあるようですが、給食というのは、すべての学校で実施されているわけではありません。
完全給食の実施率は全国では90%、一番少ない大阪府では7.7%です。
給食が無い学校がデフォな地域もあるわけです。


追記。
誤解を招きやすいという指摘を受けたので追記
僕は上の子は小学生である、という情報自体が確定していないと考えます。
結婚後13年経っているので、上の子は中学生の可能性があるので、その可能性を踏まえた上での話だったんですが、その辺書き漏らしました。

国公私立学校において学校給食を実施している学校数は全国で32,400校、実施率は
94.3%である。
また、完全給食の実施率は90.3%である
学校給食実施状況等調査-平成21年度結果の概要



完全給食:実施ばらつき 千葉県100%、大阪府7.7%−−公立中

 主食とおかず、ミルクがそろった「完全給食」を実施している公立中学校の割合は、都道府県間で100〜7・7%と大きくばらついていることが、文部科学省の09年度学校給食実施状況等調査で分かった。千葉、富山、愛知が100%の一方で、大阪は7・7%、神奈川は16・1%。食育の教材として給食普及を求めている文科省は「実施は自治体の判断だが、実施率の低い自治体でどんな食育が行われているか調べたい」としている。


完全給食:実施ばらつき 千葉県100%、大阪府7.7%−−公立中 - 毎日jp(毎日新聞)

教育費が高い?

以下は引き落としの明細。

引き落とし


ガス 6007
水道 2636
自払 3532
自払 30114
保険 8169
保険 10990
保険 5800

保険が三つあってその合計額は24959円。
家計簿のうち、この金額が当てはまりそうな項目は、教育費しかありません。
となると、この保険とは恐らく学資保険でしょう。
貯蓄型の保険は生活保護受給を始めるときに引っかかるので、他の保険である可能性は低いはずです。
子ども手当や児童手当を流用する親が多い中、この人は児童手当20000円全額に、4959円を上乗せして子供の将来に備えているわけです。
教育費が高く見えるのは、児童手当を全額教育費に突っ込んでいるからと考えるべきでしょう。
制度の趣旨にあった極めてまっとうな使い方といえます。
非常に意識が高い立派な人だと思います。
学用品についても、子供用の運動靴を680円、学習机はバザーで500円等(動画6:40)、無駄に使っている印象はありません。
むしろ買い物スキルは高い部類だと言えます。


服飾費

元動画6分10〜18秒によると、子供たちの服は殆どが知人からの貰い物、自分の服は4年以上も買っていないそうです。
服飾費はすでに限界まで削っている状態だと言えるでしょう。
なんせ家計簿に服飾費が計上されてないのですから。

電話代

大学3〜4年生「おれ、携帯電話もインターネットも使わずに就活しようと思うんだ」


上のセリフを死亡フラグだと思った人は、職を探している人が携帯電話やインターネットを必要とする理由を理解できると思います。
新卒よりも条件が悪いこの人の場合は、携帯無いと絶望的でしょう。


電話代16000円(携帯含む)というのは、求職中の家族としては常識的な範囲に収まっています。
ここを削ると求職活動に影響がでるはずです


追記:携帯代についての見解を書いておきます

雑費・消耗品

赤ん坊がいるので、おむつ代だけでもそれ位かかります。

水道光熱費

外出時にコートを着ていることから撮影時期は冬季だと考えられます。
ガス代 6007円
水道代 2636円
これは冬季の4人家族としては常識的な金額に収まっています。
家賃が15000円であることから、ガスがプロパンである可能性もあります。
その場合は限界まで削っていると言っていいでしょう。
さらに寒冷地に住んでいる場合、灯油代等も必要になるはずです。
条件次第で設定は変わりますが、頑張っている部類だと言えます。

まとめ

シングルマザー、実家が遠い、0歳児を抱える、就活中の4人家族である。
それを考慮すると極めて健全で、経済感覚に優れた家計簿。
児童手当(子ども手当)を全額子供の為に使っている辺り、意識は非常に高い。
正直、これを叩くのは無茶である。

生活保護世帯の何%が働いているか?


つーか、根本的に勘違いしているようだけど

生活保護受給者の多くは働いてるよ。

働いていないのは病気等で働けない人だけだ。

http://anond.hatelabo.jp/20100710092949


いや、君がカン違いしてるんじゃないかな。

生活保護って働くとそれだけ受給金額が減るから大半の人は働いてないよ。

生活保護受けて働いている人なんて数パーセント。

そもそも働ける人はほとんど生活保護通らないんだから。

http://anond.hatelabo.jp/20100710114808

そして、id:y_arimですが、生活保護受給者の就労率について少し調べてみました
にて、id:y_arimが生活保護世帯の就労率は低いが、その理由は違うのではないか?
と指摘したという流れ。
僕は現場を知らないので確証を持てないが、これは、id:y_arimの指摘が正しいように思える。
その上で、いくつか資料を提示したいと思う。


上の図は以前、生活保護関連統計資料等まとめ1〜生活保護の全体像 -
という記事でも使った、生活保護世帯の内訳である。
高齢者世帯や傷病・障害者世帯が8割を占めるという点をまず抑えて欲しい。

補足性の原理

生活保護には補足性の原則というのがある。

  1. 働ける人は働いてもらう
  2. 親族に生活費を出してもらう
  3. 他の制度を利用してもらう
  4. それでも最低生活費に足りない場合、足りない分だけ生活保護費が下りる

こういう制度なので、働いたら働いた分だけ生活保護費が減らされるだけだから働かない、という状態はまぁありえるだろう。

勤労控除

しかし、生活保護には働いて収入を得たとき、手元に残るお金が増える、勤労控除というものがある。
たいした額ではないが、ちょっと使えるお金が増える。

平成20年被保護者全国一斉調査 基礎調査によると、この基礎控除を利用した世帯数は 140091 となっている。
同資料によると、被保護世帯全体は1113283世帯であるので、生活保護世帯の12.6%がこれを利用していることになる

生活保護世帯のうち、就労者のいる世帯は?

また、被保護者全国一斉調査には就労者のいる世帯数、 級地・就労人員・世帯類型・世帯人員別というそのものズバリのデータがあって これは138790世帯となっている。

これらのデータを見るに、生活保護世帯の12%位は働いている、ということになりそうだ。

まとめ

  • 生活保護世帯の内8割以上は高齢者世帯や傷病・障害者世帯であり、そもそも働けない人が多い
  • 生活保護者が働いたら、ちょっぴりだけ貰えるお金が増える
  • 生活保護世帯の12%位は働いている人がいる世帯だ

お薦め本


生活保護というよりも貧困全体にアプローチした本。
この手の書籍の中では比較的分かりやすく書いてある。

生活保護における補足性の原則

生活保護制度には補足性の原則(補足性の原理)と呼ばれている考え方がある。




国民が健康で文化的な生活をする為の最低基準が決まっていて、これを最低生活費という。
やれることを全部やっても、収入が最低生活費以下の場合、不足している分だけ生活保護が下りる。

補足性の原則

  1. 働ける人は働いてもらう
  2. 親族に生活費を出してもらう
  3. 他の制度を利用してもらう
  4. それでも最低生活費に足りない場合、足りない分だけ生活保護費が下りる


生活保護世帯の収入は全額生活保護費だと勘違いしている人も多いが、そういう制度ではないのだ。

仕分け会議文字起こし-生活保護費等負担金(医療扶助の不正請求対策) 厚生労働省

後で関連資料も貼り付けて、分かりやすくする予定。

厚生労働省社会務局生活保護を所管してございます。厚生労働省社会務局の局長の私清水でございます。本日は担当課長関連する課長などと共に参っていますよろしくどうぞお願い申し上げます。座ってご説明申し上げます。資料の60ページでございます。医療扶助の不正あるいは不当請求対策という事で実績20億円程度のものについてのご説明でございます。
まず一分ぐらいで生活保護全体のことについてご説明させていただきたいと思います。生活保護は全国1244の地方公共団体の福祉事務所で実施していただいてございます。その設置主体はほとんどが市でございまして、ただ群部町村の地域は都道府県というのが原則になっております。若干の例外はございます。市と都道府県の割合、一つのメルクマールとして生活保護の適用者間の数でいきますと市が93%都道府県が7%といった、そのような視野になります。生活保護制度でございますけどご承知の通りミーンズテストなどを行いまして、申請に基づきまして判断をするわけですが、ミーンズテストを行いまして、貯蓄などの試算を使い切った、そういうことを確認いたします。また、年金や手当てとか勤労収入とかその他全ての収入を足し合わせてそれが、最低生活限度の生活費、これと丈比べをしまして収入のほうが低いと、そういう低所得者の方に生活保護を適用する。そういうものでございます。生活保護制度の中にいくつもの扶助がございます。いわゆる保護費といわれているものものは、衣食 医療や食料品をまかなう生活扶助というものがございます。また、後のテーマである生活扶助、アパートの家賃等もございます。それらいくつ物扶助の中に本件この医療扶助があるというものでございます。
生活保護全体の動向でございますけれども、この間の定期の低迷を反映して急増してございます。資料の73ページをご覧ください。上のほうのグラフでございますが、世帯数……一番下のカーブにしても戦後最高でございまして、被保護人員、保護を受けている人員73pの上のグラフでございますけど、ここでは160万弱でございますが、直近では170万を超えてございまして、高度成長が始まる頃位の人員になるように急増しているのでございます。下のグラフを見ていただきたいのでございますけれども生活保護は伝統的に高齢世帯、障害世帯、母子世帯の三つの類型が多いわけでございますけれども、この間平成20年の一月ごろから一つのグラフだけが突出してございます。これは伸び率でございますので横ばいであって対前年同じぐらい伸びているという事でございますので、その他世帯が急加速していることがお分かりになろうかと思います。その他世帯というのは高齢でもない、障害でもない、母子世帯でもないという方でございます。このような状況の中で大都市部などの地域におきましてはケースワーカーの数が足りない、ケースワーカーというのは保護の適用の判断をして、また、色々とアフターケアもフォローもするという職員でございますけれども、そういうものが足りないという事態が生じてございます。私どもは、このような生活保護の急増という中で雇用サイド労働関係部局の方からも私ども福祉サイドの方からも、ただちに生活保護適用とならないような第2のセーフティーネット、というものをこの間整備しているというところでございまして、労働部局の方は職業訓練中の生活支援給付でございますとか、私どもの方は住宅の紹介あるいは期限付きの住宅手当ての支給といったことを行っているところでございます。さらに先月23日に政府全体として緊急雇用対策がまとめられましたけれどもこの中で今月末三十日に全国の都市でワンストップデーサービスを行って職を失った方に様々なご相談やサービスを提供する事によって直ちに生活保護になることがないように、施策をきめ細かく展開するという事もやってございます。以上が生活保護全体の動向でございます。
医療扶助の関係に戻りたいと思います。生活保護のいくつかの扶助の中の一つ、医療扶助でございます。わが国は基本的には国民皆保険を取ってございますけれども、生活保護を適用者は基本的には社会保険に入れません。国民健康保険にも入れません。若干の例ガもございますけど、基本的には医療保険の適用が無いという事になります。したがって医療が必要なときにはこの医療扶助として全額根っこからの医療費用を見るということになるわけであります。手続き手続き的にいいますと、福祉医務所で医療券をを被保護者の方に発行いたしまして、被保護者の方はそれを保険証代わりにして病院診療所の窓口に提示して医療を受けるということになります。その額が国費ベースすなわち3/4ベースで一兆円でございますから、病院診療所にお支払いをする医療扶助の学は一兆円かける3/4,1兆3000億円強ということになるわけでございます。で、診療が行われますと当然医療機関から請求書が来るわけでございまして、これをレセプトといいます。その点検をする費用が主にこの実績として20億円……60ページの下側に19年度実績20年度決算見込みがございますが、20億円前後のものでございます。その効果でございますが、61ページの真ん中ちょっと下に成果実績のところがございまして,19年度で言いますと111億3003万4000円と書いておりますが、これによりまして100億円を超える効果が上がっているというのが実態でございます。なお、普遍いたしますと、このようなレセプト点検ではございませんで、医療費の適正化対策といたしましては医学的に退院可能な精神病院への長期入院の患者さんに対しての退院調整……アパート探し等の退院調整をやるとか、あるいは重複受診等との保健指導といったこともやっておるわけでございます。このような形で医療扶助の不当不正請求対策をやっているということで冒頭の私からのご説明といたします


それでは財務長主計局としての考えをお願いいたします。


財務「それでは62ページでございます。経済状況が悪化する中で経済保護はラストリゾートとして重要なセーフティネットであると考えております。一方で最近奈良の山本病院事件におきまして医療扶助の不正請求事件が発生いたしております。国費の生活保護費負担金2兆円のうち1兆円は医療扶助でございますけど、その医療扶助について不正請求が行われているという事では、国民の皆様方の政府に対する信頼を損ねる懸念があると思っております。医療扶助の対象の方はもちろん健康状態が通常の方と違ってらっしゃるので一律に比較は出来ませんけれども、治療回数・入院日数等は通常の方よりも多い。自己負担がゼロなものですから、その負担による抑制効果が無い仕組みになっているものですから、むしろ他の仕組みで、つまり具体的にはレセプト点検を外部委託することによって不正な請求を防止する必要があるのではないかという風に考えております。具体的には参考の欄にございますけど、福祉事務所が外部委託を行った場合、過誤の発見率は行っていない場合に比べて3〜4倍上がっておりますので、先ほどお話がありましてセーフティーネット公金を活用いたしまして、そうした対策を進めていく事が重要ではないか、そのためにセーフティーネットのお金についてはむしろ、こうしたものに重点的に投入していかれたらいかがという風に思うところでございます。以上でございます」


それでは、この事業選定の背景および論点を取りまとめ担当の菊田議員からお示しいただきたいと思います


菊田議員「社会のセーフティーネットとして生活保護費というのはとても大切であると思っておりますが、その半分を占める医療扶助費については、今ほど主計局からのご指摘にもありましたように、過剰、長期診療や不正請求事件などが発生しているという事実がございます。医療扶助費の乱給を防止するためにはレセプト点検の外部委託を行うなど実効ある不正請求対策を講じる事が必要であります。このため医療扶助の適正化を図る必要性や方策についてどう考えるかということを、この第二ワーキングチームで議論を進めてまいりたいと思います。以上です」


それでは、ただいまお示しいただいた論点に従いまして、合議の方をお願いいたします。枝野議員お願いいたします


枝野議員「まずそれぞれの主張の確認なんですが、厚生労働省から説明のあった年間18億年かけているという外部委託または嘱託職員雇用と、財務省がおっしゃっておられる外部委託により強化するといっている外部委託の意味は一緒ですね。その前提で例えば活動実績で外部委託または雇い上げをしているのは20年度で680箇所となってますが、逆に言うと全体の中でどれ位をやっているんですか?そしてそれしかできてないのはなぜなのか、それは数字が高い低いにもよるんですが、つまりやればやるほど経費をかけても予算は圧縮できる、適正に、という以上は本来100%やった方がいいと思われるのですが、それだけをみれば、100%じゃないとすればなぜできないんですか、そこまでお願いします。


本課長「本課長の三石と申します。お答えをさせていただきます。まず実施率でございますけど、680箇所というのは実は先ほど郡部の福祉事務所もあるという話を局長から申し上げましたけれども、そういうところは都道府県で一括してレセプトの点検などを行っておりまして、そういったはずも含まれた数になります。全体の福祉事務所の数からすると、都道府県一箇所で全部の福祉事務所を、レセプト点検をしているというものも含めますと実施率としては約8割がレセプト点検されているという事でございます。ただしその場合全部のレセプトを外部委託しているのか--あ、ごめんんさい、8割というのは私どもの補助金を貰って各自治体がレセプト点検をしている実施率でございます--全てのレセプトについてやっているかというと、実際の外部委託のやり方としては契約書で一件いくらで、例えば6円とか7円という形になりますので、最初予算額を決めておりますから、予算全体が尽きちゃうと後はもう自前でやるという形で、結局全部のレセプトを必ずしも、レセプトを外注している自治体であっても全てのレセプトを外注しているわけではございません。]


もう一点だけ、概略でいいです。全部のレセプトを外部委託しようとしたら後いくらかかります?

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ここまでアップロード。続きは翌日

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行政刷新会議11月16日録音ファイル(生活保護関係)

生活保護関係と試し撮りの人形劇事業の録画。







仕分け事業名ダウンロード
2-28優良児童劇巡回等事業厚生労働省直
2-29生活保護費等負担金(医療扶助の不正請求対策) 厚生労働省直
2-30生活保護費等負担金(住宅扶助の不正請求対策) 厚生労働省 直
2-31生活保護受給者のうち就労能力がある者の支援対策厚生労働省 直

11月16日のWG2は建設的な方向に話が進み、良い議論だったと思う。


生保関係だけ要約すると。

  1. 22-29 生活保護費等負担金(医療扶助の不正請求対策)
    1. (説明)医療費不正請求のチェックを一部外部に委託したら非常に効果があった。
    2. (説明)予算18億円で100億円以上の不正請求を発見。
    3. (説明)今は予算が尽きるまでは外部委託、その後は自前でやっているが片手間なので効率が悪い
    • (結論)18億円かけて100億円以上のリターンがあるならば必要な事業借金をしてでもやるべき
    • (結論)満場一致でレセプト点検を外部委託するべき(主張が通った)。(予算を20%増額すべきという意見もあり)
  2. 22-30 生活保護費等負担金(住宅扶助の不正請求対策)
    1. (説明)生活保護者をターゲットにした悪質貧困ビジネス対策事業
    2. (説明)無料定額宿泊所が契約なしで3割が宿泊者の金銭管理をしている。2割が金銭出納簿もつけてない(要は通帳奪って好き放題のボッタクリ)ではないか。これは詐欺や背任に当たるのではないかという話。
    • (結論)悪質業者に対しては刑事罰を含めた対策が必要。住宅の現物支給も考えるべきとのこと
    • (結論)仕分け人の意見は「その他」が多く、減額せよという意見は少ない
  • 22-31 生活保護受給者のうち就労能力がある者の支援対策厚生労働省
    1. (説明)働く意思があるのに仕事が見つからないため生活保護化してしまった若者の支援策
    2. (説明)生活保護者制度が働いたら負け的になってないかという指摘に対して、働いたほうが得になるようにしてみては?という指摘(給付付き税額控除)がなされている。
    3. (説明)困っている人が縦割り行政の為、たらい回しになっている問題を解決するためのワンストップサービスの説明がされている。
    • (結論)仕分け人の結論。見直さない2名 見直す6名。 「補助金を活用して就労支援を増加させるべき。」 「プラスの意味で手直し。この事業はプラスの意味で手直しをするべき」


【関連】生活保護関連統計資料等まとめ1〜生活保護の全体像 - 情報の海の漂流者に生活保護関係のグラフをまとめてあるので、これを読みながら見ると多分幸せになれる。