先生と生徒の恋愛問題 (新潮新書)
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宮 淑子
新潮社
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スクールセクハラに焦点を当てた『黙りこくる少女たち』と教師と生徒の間の恋愛がわいせつ行為として処罰される問題を扱った『先生と生徒の恋愛問題』様々な立場の人に丁寧に取材を重ねたルポ、共に著者は宮淑子さん。
2001年に起きた「中国道女子中学生転落死事件」(援助交際をしようとして、教師が中学一年の少女に手錠をかけ、中国道で車で走行中、逃げ出そうとした少女が転落死した事件)以来、文部科学省が、教師の性的な行為はすべて「わいせつ行為」と括り、懲戒免職の対象にし始めたことから、本来は「恋愛」と捉えられるものでさえ、一様に「わいせつ行為」に括られ、教師側への処分になってきたことに私は疑問が生ずるからである
『先生と生徒の恋愛問題』p15~16
教師と生徒との間に性的関係があったなら、そして、生徒が一八歳未満ならば、それが恋愛か、セクハラか、または強姦なのかという点は全く吟味されないで、教師が青少年保護育成条例違反で逮捕されるという状況が待ち受けるのである
『先生と生徒の恋愛問題』p19
自由意志っで恋愛し、その結果として性的関係を結んだ場合をわいせつとして処断する現状ははたして正しいのだろうか。
逆に、教師が権力を行使してセクハラを迫るケースはどう対処すればいいのだろうか。考えさせられる。