フジテレビの「とくダネ!」のスタッフが以下のようにツイートした。
ロケットニュース24(β)
tokudane_papat | 今日は在日コリアンの方々に招待されて食事をしてきました。その名も「ポシンタン(犬鍋)の集い」。日本人の方々には馴染みがなくドキっとしますが朝鮮半島ではごちそうです。臭みがなくスタミナがつく食べ物として好まれています。私も愛犬家で http://twitpic.com/5kil4w | link | |
tokudane_papat | それでこれが「タンゴギ=犬の蒸し肉」。ヤンニョムジャンという薬味の入ったピリ辛ダレをからめて食べるとこの上なく美味い。最近は在日コリアンでも世代変わってしまい、犬肉はほとんど食べられなくなってしまったと聞きます。食文化が欧米化し http://twitpic.com/5kiq5q | link | |
tokudane_papat | 食文化が欧米化してきたのでしょうね。ちなみに私は日本人ですが犬肉は大好きです。「野蛮だ」「野蛮じゃない」という議論をするつもりは全くありません。4号。 | link |
これに対して、ロケットニュースが以下のような記事を上げた。
実際にポシンタンやタンゴギ(犬肉の蒸し物)を食べた感想や写真を画像投稿サイトTwitpicへ投稿し、「食文化が欧米化してきたのでしょうね。ちなみに私は日本人ですが犬肉は大好きです。「野蛮だ」「野蛮じゃない」という議論をするつもりは全くありません。」(Twitterより引用)と、韓国の食の欧米化や、他国からの犬肉食非難に対することについてもコメントを残している。
この場合の、食の欧米化の主語は、在日コリアンと考えるのが妥当であり、韓国の食の欧米化としてしまうのは問題があるように思える。
また、ロケットニュースでは、愛犬家が犬肉を食べることについて疑問を感じた人の声を紹介し、犬肉食に対して
食文化だけでなくそういった他に受け入れられづらいその国独特の文化については、無理に啓蒙をせずに静かに嗜むのが一番良い選択肢なのかもしれない
と述べているが、犬肉は韓国独自の食文化ではなく、わりと伝統的な食材として日本の食文化で使われている。
例えば、『環境考古学への招待』という本には犬の考古学という項目があり、弥生時代中期の遺跡から数百点の犬骨が出土し、その中には関節に筋肉をそぎ落とすための傷が付き、肘や膝の関節が切断された例が多いことが紹介されている。
中世の草戸千軒町遺跡の場合は出土した動物の骨の2/3が犬のもので、多くの骨に解体し、肉を取るための刃物後が見られ、筆者は"この町の人達が愛犬家ではなく、犬肉を食べることを愛していた人だったと気が付いた"そうだ。
一般に肉を食べないと言われている江戸時代についても、明石藩の家老クラスの武家屋敷から脳を取り出す為の丸い孔が穿たれた犬の頭蓋骨が出土した例がある。
また、『生類をめぐる政治』という本には、食肉習慣と鷹の餌という
項目があり
17世紀に版を重ねた『料理物語』に犬の調理法があることが紹介されている。
薩摩の犬料理である、えのころ飯 - Wikipedia などについての記述もある。
また、『食肉の部落史』では東京の武家屋敷跡から、解体痕のある犬骨が大量に発掘された例などが紹介されている。
昔から犬を食べる人というのは一定数いたのだ。
現在日本の犬食はそのほとんどが、中国や韓国系のものであるが、だからといって韓国独自のものというわけではない。
伝統的な日本の食文化の中に犬食は含まれている。
犬食を独特文化の啓蒙という例にするのは適切ではない。